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上司への個別のお礼はどこまで必要か
直属の上司への挨拶は必須ですがさらに上の役職者である部長や本部長あるいは社長に対してどこまで個別にお礼に行くべきかというのは会社の規模や社風によって判断が分かれる非常に悩ましい問題です。基本的には「香典や供花をいただいた方」「葬儀に参列してくださった方」「休暇の承認をしてくださった方」には個別にお礼をするのが原則でありたとえ普段あまり話す機会がない役員であってもこれらに該当する場合は秘書や総務を通じて時間を取ってもらい挨拶に行くのが礼儀です。しかし数千人規模の大企業で社長名義の香典が慶弔規定で自動的に出るような場合社長に直接お礼に行くのは現実的ではなくかえって業務の邪魔になってしまうためその場合は直属の上司に「社長にもよろしくお伝えください」と伝言を頼むか総務部にお礼を伝えて済ませるのが一般的です。中小企業やアットホームな社風の会社であれば社長との距離も近いため朝一番に社長室をノックして「この度はありがとうございました」と挨拶に行くことが好まれますしそれが評価や信頼につながることもあります。判断に迷うのが「参列はしていないが香典はくれた」という他部署の部長や課長クラスですがこの場合はわざわざデスクまで行って挨拶をすると相手も恐縮してしまいますので廊下ですれ違った際や食堂で会った際などに「先日はありがとうございました」と声をかける程度で十分な場合が多いです。重要なのは「無視をしない」ことでありどんな形であれ感謝の意を示したという事実を作ることが大切ですので直接行けない場合でも社内メール便でお礼状を送るなどの代替案を使って「礼儀知らず」のレッテルを貼られないように立ち回ることが組織で生きるための処世術とも言えるでしょう。
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会社への葬儀参列のお礼はいつまでに
葬儀が無事に終わりひと段落ついたところで気になるのが会社関係へのお礼のタイミングですがこれは「早ければ早いほど良い」というのが鉄則であり出社したその日の朝一番に行うのが社会人としての正しいマナーです。忌引き休暇明けの初出社日はどうしても溜まった業務の処理に追われてしまいがちですが自分の席に着くよりも先にまずは直属の上司のもとへ行き不在中のフォローに対する感謝と葬儀への参列や香典に対するお礼を述べることが最優先事項となります。もし社長や役員といった上の立場の方が参列してくださった場合は秘書の方や総務を通じてアポイントを取るか時間が取れそうになければ朝礼の前後などのタイミングを見計らって一言お礼を伝えるだけでも印象は大きく変わります。また部署全体から香典や供花をいただいた場合は朝礼の時間をお借りして「この度は私事でお休みをいただきご迷惑をおかけしました」という謝罪と「温かいお心遣いをいただきありがとうございました」という感謝の言葉を全員の前で伝えるのがスマートであり個別に一人ひとり回るよりも効率的かつ丁寧な印象を与えることができます。どうしても出社できない事情がある場合やテレワークが中心の職場であればメールやチャットツールを使ってお礼を伝えることも現代では許容されつつありますがその場合でも「本来であれば直接お礼を申し上げるべきところメールにて失礼いたします」という一文を添えることで礼儀正しさをアピールすることができます。お礼が遅れてしまうと「常識がない」「感謝の気持ちがない」と思われてしまい今後の人間関係や業務に悪影響を及ぼす可能性もありますのでどんなに忙しくても「出社したらまずお礼」という基本動作を徹底することが会社人としての信頼を守るための第一歩となるのです。
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供花や弔電をいただいた会社へのお礼状
葬儀会場に会社から立派な供花(スタンド花)が届いたり心温まる弔電(電報)をいただいたりした場合口頭でのお礼だけでは不十分であり正式な「お礼状」を送ることでより丁寧な感謝の気持ちを伝えることがマナーとされています。お礼状は葬儀後一週間以内(初七日まで)に出すのが目安でありハガキや封書を使用しますが最近では葬儀社が用意してくれる会葬礼状とは別にパソコンで作成したオリジナルの文書を印刷して送ることも一般的になっています。文面には「拝啓」などの頭語と時候の挨拶は省略しても構いませんが「この度は故〇〇の葬儀に際しご丁重なるご弔電(供花)を賜り誠にありがとうございました」と何に対するお礼なのかを明確に書き記します。続けて「生前のご厚情に深く感謝いたしますとともに今後とも変わらぬご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます」と故人に代わってのお礼と自分自身への今後の支援をお願いする言葉を添え最後に「略儀ながら書中をもちまして御礼申し上げます」と結びます。供花のお礼状の場合「いただいたお花は祭壇の近くに飾らせていただき故人も喜んでいることと存じます」といった一文を加えると実際に役立ったことが伝わり相手も「送ってよかった」と感じてくれるでしょう。宛名は会社宛であれば「株式会社〇〇代表取締役〇〇様」としますが部署単位でいただいた場合は「株式会社〇〇営業部御中」や「営業部有志一同樣」とし特定の個人だけでなく関わってくれた全ての人に届くように配慮します。お礼状は形に残るものですから手書きであれば最高ですが印刷であっても一筆手書きで「ありがとうございました」と添えるだけで温かみが生まれビジネスライクな関係の中にも人間味のあるつながりを感じさせることができる効果的なツールとなります。